『多目的トイレの実態』|障害者・高齢者の利用状況
誰のための施設なのかが問われる
3ヶ月間、複数の駅・商業施設の多目的トイレの利用状況を観察。その実態をまとめました。
観察対象施設
- 大型駅(山手線4駅)
- 商業施設(ショッピングモール3棟)
- 公共施設(図書館、公民館各2)
計11施設での観察期間:各施設ごと週2回×3ヶ月
利用者の構成
多目的トイレの利用者を観察・分類:
| 利用者層 | 割合 |
|---|---|
| 健常者(単なる快適性目的) | 45% |
| 高齢者 | 30% |
| 障害者(身体障害) | 15% |
| 付き添い者 | 10% |
つまずきポイント
1. 健常者による占有
最も問題なのは、特に理由がない健常者が、単に「キレイだから」という理由で多目的トイレを使用している点。
これにより、本当に必要な人が使えない事態が発生。
2. 利用時間の長さ
健常者の平均利用時間:8~10分
障害者の平均利用時間:15~20分(介助者の支援時間を含む)
利用時間が長いため、次の利用者が待つことになり、混雑時間帯に問題が顕著。
3. 視認性の低さ
多目的トイレの存在自体が、施設案内では小さく表示されています。必要な人が見つけにくい状況。
施設による対応
改善事例(大型駅A)
- 多目的トイレ前に「身体障害者・高齢者優先」という大きな看板を設置
- 利用者に「利用予定時間」の申告を求めるシステム(ただし強制ではない)
結果:健常者の利用率が45%→15%に低下
改善を実施していない施設
- 看板なし
- 利用者確認システムなし
- 健常者による占有が継続
今後の改善提案
1. 利用資格の明確化
「どのような人が使えるのか」を、利用者に周知
2. 利用時間の目安提示
「15分以内の利用」といった時間制限
3. アクセシビリティの向上
多目的トイレのロケーション表示を大きく、分かりやすく
4. 啓発活動
商業施設での利用ガイダンスビデオ放映
多目的トイレは、社会的弱者のための施設です。その本来の目的を果たせるよう、施設側の工夫と利用者の意識改革が必要です。
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