@nana-field2026年6月15日
コラム240pt東京都

野田市のシニア向け『スマートシティプロジェクト』を視察

地方都市のデジタル化実験

千葉県野田市が『シニア向けスマートシティプロジェクト』を進行中。地方のデジタル化の実態を確認してきました。

プロジェクトの概要

実施期間:2024年4月~2027年3月

予算:約8,000万円(国庫補助金+市費)

対象地域:野田市中心部(人口約25,000人)

具体的な施策

1. 『シニア向けスマートフォン講座』

市内の公民館で無料講座。月4回開催。受講者は現在約120名。

2. 『地域ポイントアプリ』

商店街での買い物や健康診断の受診でポイント獲得。貯まったポイントは市庁舎での手続き手数料割引などに使用可能。

3. 『オンライン通院サポート』

タブレットを無償貸与し、自宅から医師の診察を受ける仕組み。

実施状況(2026年6月時点)

施策 参加者数 実施率
スマートフォン講座 120名 86%
地域ポイントアプリ 85名 60%
オンライン通院 42名 35%

つまずきポイント

1. 高齢者の学習曲線の個人差

講座受講者の習得速度がばらつき、カリキュラムの進行が遅れています。

2. 商店街の協力不足

ポイントアプリへの参加商店が予想の60%に止まっています。理由は「システム導入コストの負担」「管理の手間」。

3. 医療機関との連携

オンライン通院対応医療機関が、市内に3施設のみ。地域全体での普及には医療側の参加が必須ですが、進展が遅い。

市民の反応

参加者の声:

「スマートフォンは最初怖かったが、講座のおかげで使えるようになった。孫とビデオ通話できるのは本当に嬉しい」

一方、非参加者:

「こんなのは自分には関係ない」と否定的。デジタル格差がそのまま「参加/非参加」の分断につながっている傾向が見られます。

今後の課題

野田市の担当者の話では:

1. 商店街への動機付け:ポイント以外の方法で、店舗参加を促進

2. 医療機関の拡大:地域医師会との連携強化

3. 非参加者への対応:興味がない層をどう巻き込むか

このプロジェクトは、地方都市のデジタル化の「成功要因」と「課題」を同時に示唆しています。