医療機関のオンライン診療を3ヶ月利用した体験と課題
慢性疾患の定期診察をオンラインで
糖尿病予防の経過観察を目的に、都内のクリニックのオンライン診療を3ヶ月間利用。実際の体験をもとに、課題と改善案をまとめます。
オンライン診療システムの仕様
- プラットフォーム:『CLINICスマート』(某大手プラットフォーム)
- 予約方法:Webから事前予約
- 診療時間:午前8時~午後8時
- 待ち時間:予約時刻より5~15分程度
- 初診:対応なし(初回は対面のみ)
- 診療料金:実費診療(保険適用なし)の場合3,000円/回、保険診療は通常額
利用した3回の診察経験
1回目(3月)
スマートフォンでビデオ通話開始。医師が体調に関する質問をします。通常の対面診察と異なり、「脈拍」「体温」などの計測は自分で実施(スマートウォッチのデータを医師と共有)。所要時間:8分。
2回目(4月)
カメラ品質の問題で、初回は通話が途中で切れました。再接続に1分。その後、問題なく診察完了。所要時間:12分。
3回目(5月)
事前に血圧計のデータをアップロード。医師が確認した上で診察開始。最も効率的な診察になりました。所要時間:6分。
メリット
1. 移動時間の削減
クリニックまで片道20分かかるため、往復40分の時間短縮。月3回の診察で2時間の短縮効果。
2. 夜間診察が可能
オンライン診療は午後8時まで対応。仕事帰りに診察を受けられます。
3. 医学的記録の自動保存
ビデオ通話の記録が保存され、後で見返すことが可能(プライバシー管理は厳密)。
デメリット・課題
1. 医学的検査が限定的
オンライン診療では以下が困難:
- 触診(腹部など)
- 聴診(心音、肺音)
- 詳細な視診(皮膚病変など)
結果として、対面診察に比べて情報量が減少。
2. 初診非対応
オンライン診療の開始には、対面での初診が必須。初診から約1週間待つ必要がありました。
3. 保険診療の複雑性
オンライン診療の保険適用ルールが複雑。「初診から3ヶ月は保険適用外」という制限があり、実質的には自費診療を強制されました。
コスト比較
| 項目 | 対面診察 | オンライン診療 |
|---|---|---|
| 診療料 | 1,500円(保険適用) | 3,000円(自費) |
| 移動時間・交通費 | 40分+500円 | 0分+0円 |
| 実質コスト | 1,500円 | 3,000円 |
| 1回あたりの実質コスト(時間含む) | 1,500円+時給相当 | 3,000円 |
医師の評価
医師の話では、オンライン診療で対応できるのは「経過観察型の診察」のみ。新規症状や複雑な診断が必要な場合は、対面診察を勧められます。
今後の改善提案
1. 保険適用ルールの拡大
初診から対応できるようにすれば、利用者は増加
2. 医学的検査の補足
自宅で計測できるデバイス(血圧計、体温計、スマートウォッチ)の連携拡大
3. 対面との組み合わせ
「月1回は対面、月2回はオンライン」といった複合モデルの推奨
オンライン診療は確実に有用ですが、医学的限界を踏まえた適切な活用が重要です。
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