子育て支援アプリの通知は親を助けているか
便利な通知が、夜には少し重くなる
自治体の子育て支援アプリを一週間使いました。健診、予防接種、保育園の申請期限、地域イベントなどがまとめて届くアプリです。紙の案内を探し直す手間が減るので、基本的には便利です。特に予防接種の予定がカレンダーに入る点は助かりました。
一方で、通知の届き方には気になる点がありました。朝はイベント案内、昼は申請期限、夜はアンケート協力依頼というように、生活リズムとは関係なく通知が届きます。子どもを寝かしつけた直後に行政手続きの通知が出ると、内容が重要でなくても少し緊張します。
情報の重要度が同じ顔をしている
アプリ内の通知一覧を見ると、すべてが同じカードで並びます。健診の期限も、親子ヨガ教室の案内も、広報アンケートも同じ強さです。読む側は毎回、これは今すぐ確認すべきかを判断しなければなりません。
子育て中の利用者にとって、この判断コストは小さくありません。時間がないからこそアプリを使っているのに、通知一覧でまた仕分けをすることになります。
分けてほしいのは部署ではなく行動
行政サービスでは、情報が部署ごとに整理されがちです。しかし利用者が知りたいのは、どの部署の情報かではなく、自分が何をすればよいかです。
- 予約する
- 書類を出す
- 持ち物を確認する
- 読むだけでよい
- 余裕があれば参加する
この行動の違いが通知の見た目に反映されると、かなり使いやすくなるはずです。たとえば期限があるものだけを上部に固定し、イベント案内は週末にまとめて表示する方法もあります。
親切なアプリほど静かであってほしい
子育て支援アプリは、利用者の不安を減らすためにあります。だからこそ、情報をたくさん届けるだけではなく、今見なくてよいものを静かにしておく配慮が必要です。
今回のアプリは、情報の集約という点ではよくできていました。次に必要なのは、通知を送る側の都合ではなく、受け取る側の一日の流れに合わせることです。子育て支援のデジタル化は、機能よりも時間帯と優先度の設計で体験が大きく変わります。
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